住居も僕たち自身と同じように年老いてきます。
新築で住み始めたものであっても、20年近くも住んでいると、あちこちにガタがきます。
家の躯体や、屋根や壁、といった大きなものから、ドアノブ、棚の金具、といった細かなものまで。
ごあいさつが遅れました。こんにちは、みどるさなぎです!
我が家の洗面所には、上部に作り付けの戸棚があります。
バスタオル入れとして使っているのですが、ある日突然、開け閉めが不自由になりました。
タオル棚の扉が壊れた
今回、調子がわるくなった観音開きの棚は、取っ手をひっぱって開けるのではなく、扉を押し込むことで手前に出てくるので、それを引っ張ってあける方式です、
左右の扉の、開け閉めする部分には、「押」と書かれたシールが貼られています。
閉まっている状態でその近辺を押すと、一度奥に食い込んだあと、バネの力で押し戻すと同時に扉が開く仕組みです。
そして、取り出しを終えて、もう一度扉を閉めるときには、同じところを押し込みます。
すると、また一度奥に食い込んだ後、閉まった状態の正規の場所におさまり、ロックがかかります。
壊れる前は、あまり意識したことがなかったのですが、この構造はなかなかの秀逸モノだったようです。
押し込む、という操作をしないと、扉の開閉につながらないのです。
つまり、中にバスタオルをギュウギュウに詰めて、外向きの圧力がかかっていても、勝手にひらかない、ということです。
耐震ラッチは、壊れると扱いがやっかい
この機能をつかさどっている金具は、耐震ラッチというものらしく、押し込む操作によって、ロックがかかった状態と、ロック解除の状態を切り替えます。
地震などでも勝手に扉が開いて中のものが飛び出してくる、ということがありません。
意識していなかったけど、優れものだったわけです。
タオルなんか落ちてきてもケガしないから、このケースではムダに贅沢な使い方かもしれませんけどね。
ところが今回、押し込んでもバネの力でかえってくる、という反応がなくなってしまいました。
扉をあけようとしても、上述のように、引っ張っただけでは開きませんから、自分の手で押し込んでからそれを手でもどしてやる、ということをしないと開けることができません。
扉の端っこの、つかみにくいところをつまんで、ひっぱらないと開かないのです。
これがけっこう不便で、我慢して使い続ける、というのも限界だったので、修理をするしかない、となりました
戸棚の扉の故障の原因を特定
扉側についている、オス側のパーツはただの引っかけ形状であって、機械的な機能はなさそうです。
原因は、棚板に取り付けられたメス側パーツにありそうです。
試しに、メス側パーツの可動部を押してみます。
すると、正常な開け閉めができる方は、バネの強い反発力で押し返してくるのに対し、壊れた方は力なく、全く押し返してきません。
やはり、このパーツのバネがイカれてしまったようです。
パーツの中をよりきっちりと観察したい、と思い、プラスドライバを持ってきて取り外して見てみました。
すると、
やっぱり、パーツの中にあるバネが折れてしまっていました。
これはもう、パーツの修理は無理なので、新品のパーツを入手して、交換するしかなさそうです。
金具(ラッチ)を探して購入?
ここからは、いかにして、この同じパーツを探し当てるか、です。
ただし、部品に英数字で書かれたパーツ番号だけを打ち込んでも、マイナーな部品だと出てきません。
(全然関係ないパーツばかりヒットすることも多いです)
今回のケースでは、部品に「INT(INLかもしれない)」「DE5(DではなくCかも、5ではなくSかも)」とあり、検索してみました。
しかし、案の定、これらのキーワードだけでは、探しているものはヒットしませんでした。
まずは、探したいモノの正式な一般名称をキーワードとして入力することが大事です。
だけど、このパーツの一般名称すらわからない。
そこは、過去の経験で学んだことが生きてきます。
玄関の郵便受けのパーツを交換したときに、検索の仕方を悟ったのだった!
ホームセンターで似たような部品を探します。
そこでは探している商品そのものを見つけるのが目的ではありません。
似たような商品が並んでいるのを見つけられれば、その商品の棚の表示から、部品の一般名称を知ることができるのです。
このパーツは、「ラッチ」とか「キャッチ」とか呼ばれているものでした。
部品の上部にと書かれていたのは、一般名称だったのね・・・。
部品番号(と思われる英数字)だけだと、全然関係ないものばかりヒットしていたのが、「ラッチ」と入力することで、かなり近いものが出てくるようになりました。
あとはキーワードの組み合わせを色々変えながら、スマホでひたすら商品をさがします。
ハーフェレの耐震ラッチを特定!しかし・・・
もう一つのコツとして、検索結果の表示方法を、「ウェブ」ではなく「画像」にしてみるのもおすすめです。
そうすると、一つ一つの説明を読むことなく、表示された写真から、視感的にスピーディに目当てのものを探すことができます。
こうして、ついに、「あ、これだ!」というものに行きあたりました。
どうやら、ハーフェレという、海外の会社の商品らしいです。
記事の中身をよくみて、サイズ的にもまさにコレ!
ではさっそく購入を!と、Amazonで購入手続きしようとしたその瞬間!
なんだ?この値段は!?
異常な値段の高さは、送料のせい
いくらなんでも、戸棚の金具ひとつに、6,469円は・・・!
何かの間違いに違いない、と信じてさらに調べ続けると、このような、検索結果を見つけました。
つまり、商品そのものは、3.28英ポンド(500円程度)だけど、送料が61.20英ポンド(10000円近く)かかる、と・・・。
商品そのものは高額なものではないので、なんとか、国内で流通しているものを見つけられればいいのですが・・・・。
そう思いながらさらに調べましたが、国内の業者による販売を見つけることができず・・・。
同一のものに部品交換するのは、諦めざるをえませんでした。
あきらめて、普通のマグネット式プッシュキャッチへ
きれいに元通りに修復することはあきらめて、使用に困らないように直す、をゴールにすることにしました。
そうなると、普通にホームセンターで、入手しやすいものを購入するだけです。
近所のホームセンターで、508円の「マグネット式プッシュキャッチ」を見つけたので、それを取り付けることにしました。
この構造の部品は、わりとよく見かけるやつですね。
戸棚の金具を交換
バネが壊れてしまった耐震ラッチを取り外します。
棚板側のメス金具だけではなく、扉の方のオス部品も外してしまうのがよいのですが、なんか踏ん切りがつかず・・・。
将来、元の部品をまともな値段で見つけることができれば、もう一度もとの状態に戻したいな、と。
オス側はそのままにして、新しく買ったマグネット式プッシュキャッチは、少しずらした、開いている場所に、取り付けることにしました。
扉につける金属板と、棚板に取り付けるマグネット式部品をきちんと位置合わせしないといけません。
そのため、まず、金属板をテープで仮止めして、
プッシュ部品のマグネットの高さときっちりあっているかを確認します。
微調整を繰り返して、鉛筆で印をつけるなども適宜行いながら、上下も左右も奥行きも完璧な位置にします。
そして、位置が決まれば、ねじ止めをします。
扉側の金属板もネジで固定します。
途中、扉側の板が思いのほか硬くて、ネジの頭を潰してしまったので、ヒヤリとしました。
関西人は、これを、「ネジがアホになった」と言います。
皿ネジがきちんと金属板の窪みに収まっていないと、マグネットが金属板に接することができず、ノッチが機能しませんから、危ないところでした。
ともあれ、なんとか、無事に、戸棚の金具交換が完了しました。
位置合わせも完璧で、開け閉めもきっちりとでき、ある程度の力で扉が閉まった状態も保持してくれることが確認できました。
まとめ 戸棚の扉を修理した!
洗面所の戸棚の開け閉めに不自由していましたが、ラッチの交換による修理が完了しました。
きっちりと閉めることができます(ま、それは、壊れたときも大丈夫だったのですが・・・。)。
そして、不自由していた、プッシュにより開け閉めが、通常通り可能になりました。
ただ・・・・やっぱり、もとの部品で、スマートに直したかったなあ・・・・
扉を閉めていたら外からはわかりませんが、両方を開け放すと、左右の部品が全く違うのが、やっぱりカッコ悪いです。
でも、片方ずつあけたら気づかないかもしれないからね・・・。
機能を取り戻す、という修理の目的は達しましたが、どこかで元の部品が安価に売られているのを発見出来たら、もとの状態に戻したいなあ、と思います。
では、またっ!
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