読んでみた!「好きなことだけで生きる フランス人の後悔しない年齢の重ね方」

読んでみた
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読んでみた!

「好きなことだけで生きる
 フランス人の後悔しない年齢の重ね方」」
 著者 : ドラ・トーザン
 大和書房

女性の著者が、女性読者を意識して書いた本でしたが、(読むまではそれを知ることなく)男性である私も読んでみました。

タイトルからみて、知的生き方文庫系の、人生設計を語る本なのかな?と思いながら読み始めましたが、
キャリアプランを変えましょうみたいな難しい話ではなく、もっと身近な、日常の過ごし方についての本です。

著者はフランス生まれの女性で、現在、東京とパリに住居を構え、毎年往復しながら執筆や講演、テレビやラジオへの出演などを行っているそうです。
若いころから諸外国に興味をもち、これまで、ニューヨーク、ロンドン、ベルリン、東京に暮らした経験をもち、
六か国語を話し、いろんな国々に頻繁に出かけて、文化に触れたり人と接したりするのが好き、という活動的な人物です。

いつまであるかわからないたった一度の人生において、やりたくないことをやったり、会いたくない人と会っている時間はない、
好きなことをやって生きるという人生を選択し、生き方に自信をもって過ごそう、後悔しないように生きよう、という考えを、
「好きなこと」「好きな人」「好きな場所」「好きなもの」という視点から述べています。

そして、根底には、ともすれば日本人に多くみられる、他人と同じ、や、他人から浮かない、というのに縛られるのではなく、
あくまで自分の好きなように、自分らしく、というメッセージを発しています。

また、われわれ日本人からすると、「好きなことだけで生きるなんてなんてひとりよがりな・・・」とも思いがちですが
好きなことだけすることと、自分勝手に自分のためだけに生きる、というのとは違う、とも述べています。
自分とも他人とも、納得がいくまで話し合い、自分で決めることで、自分への責任を負うこと。
むしろ、判断を人任せにしているほうが、自分の人生に対して無責任、と述べています。
これも、後悔しないこと、自分の納得した人生を生きること、として、筋のとおった論理展開となっています。

また、その「好きなこと」についても、大げさなことだけではない、例えば一日に一回無になる時間をもつ、といったことも挙げています。
ほかにも、風呂でリラックスする、でもいいし、なにかの香りを楽しむでもいい。
みんなで歌を歌うでもいいし、へんな顔をしてバカ笑いをする、でもいい。子供みたいになること、ただ楽しんでみること、をやってみよう、としています。

また、食事を楽しむことも重要、と述べています。コンビニ弁当ではなく、心があたたまるおいしいもの。
なにも手の込んだ時間のかかるものでないといけない、というのではなく、買ってきたサンドイッチを公園のひだまりで楽しむ、でもいい、としています。

「好きなことをする」につづいて、「好き人といる」「好きな場所にいく」「好きなものをもつ」と展開していきます。
たくさんの提案をしていますが、その中からいくつか挙げると次のような具合です。

◆人を喜ばせるのには、笑顔、笑顔、笑顔!


これをエネルギーの交換、とよんでいます。目が合ったら挨拶をする、笑顔を見せる、そして素敵だったら褒める。
ところで、これらはわりと当たり前、というか、いろんな本でも言い尽くされた感のある提案ではありますが、実際にはこれが実に難しい。
挨拶は、子供のころからしつけられた効果だと思うのですが、最低限しなくちゃと思って、してはいますが、そこに笑顔を付随させるのはなかなか困難です。
まわりの人に言わせると、私はいつもいつも、しかめ面をしているそうですから。
でも、私から挨拶された相手方の人がうれしそうに明るい挨拶を返してくれたときには、やっぱりうれしくなる。
そう考えると、挨拶の効果と笑顔の効果は絶大なのでしょう。
また、最後の「褒める」はこれはさらに難しい。日本文化の中ではそれを誰に対してでも自然にできる習慣がないので、
これを実践するときには相手に胡散臭がられないように注意しないといけないかもしれません。

◆人生のアップデートをしてる?


人との新しい出会いを人生のアップデートとしています。
なにか習い事やスポーツなど、行動を起こしてみることで自分の世界がひろがっていき、幸せを感じることができる、と。
そして、自分が幸せでいると、自然に、同じエネルギーを持つ人と出会えるみたいだ、としています。。

そして、その出会いを本物のいい関係に発展させるには、自信を持ってい生きていること、そうすれば自然と周りにも素敵な人が集まる。としています。
ここでも、自分を高めるべくどうやって生きてきたか、自分のオリジナリティが大事、ということを言っているようです。

◆何かを学ぶことは若さをキープすること

人生における勉強、というと、堅苦しくてしんどい話がはじまりそうな感じがしますが、そうではなく、別にスポーツでもいいし、絵画や音楽活動でもいい。
ガーデニング、陶芸もあり。もちろん、語学の勉強でもよい、としています。
何か趣味をもつことで自分の世界を広げる、そしてそれを極めてゆくべく勉強する、その勉強したいという気持ちがあれば、人生の若さをキープすることができる、と述べています。
最近、自分が老けたなあ(体はもちろんのこと心まで)と感じることが多い私には、とても刺激を感じつつ読ませていただきました。

◆待ち合わせは「あのクリスマスツリーの前で」

住む場所も、行く場所も、もちろん自分の好きなところ、というのがこの本の流れであり、「場所」に一つのチャプターをあてているのですが、
「場所」にこだわる中にあっても、もちろん自分らしさが大事だ、というトーンで貫かれています。。

そして、一例として、ただの待ち合わせでさえも、人生をいちいち楽しいものにするためには無駄にはしない、という考え方です。
自分が自分らしくいられるお気に入りのスペースでおしゃれに待ち合わせる、その時間さえもうきうきとした楽しいものになる、と述べています。
私などは、待ち合わせは必要のためにしていることにすぎず、状況によってイライラすることこそあれ、これを楽しむなど考えたこともありませんでした。

自分ごとですが、待ち合わせではないのですが、好きな場所、といえば、学生時代には行きつけの明るい喫茶店がありました。
ごはん代も節約節約の学生の分際で、なぜ喫茶店にコーヒー代を払う気になっていたのかわからないのですが、
コーヒー一杯で2時間も3時間もそこで過ごし、それを嫌な顔一つしなかったお店、自分のためだけに使っていたゆるやかな時間がそこにはありました。
この本でも、行きつけのカフェをもつ、という章があります。
実はミドルエイジになってから初めて接するようなこの本の著述ですが、学生時代にはすでに誰に教わるでもなく自然にやれていたんですね。
そのころのほうが人生の楽しみ方をわかっていたのかもしれませんね。

◆ノートとペン

これは私も少し前から実践していることなのですが、突然の思い付き、やってみたいのにやっていないことをノートに書きだす、というのが紹介されています。
このことで、思いがつよくなる、実現する、また次の夢が膨らむ、という効果が期待できる、とあります。

著者はパソコンやスマホでは意味がなくて、手書きで自分の言葉を綴ることが必須、と書いています。
それは私も同感ですが、ノートとペンは忙しくしていると、なかなか取り出しにくい場面があることも事実ですので、
そんなときでもさっと、キー入力なり画面のタッチパネルを用いた手書きなり音声メモなりをするように心がけています。
著者がすすめている手書きについて、それと同じことをやむを得ず道具を使って実践する、という感覚で、私は手帳とスマホを併用しています。

◆言霊を信じている?

好きな言葉を持つことの大事さを説いています。それに出会ったら自分のノートに急いで書き写し、ときおりノートを開いてその言葉からエネルギーをもらう、という習慣です。
言葉には魂(言霊)が宿っていると信じていて、実際、ポジティブな言葉を使ったり聞いたりすることでだんだん元気になってくるし、
逆にネガティブな言葉を使うとパワーが下がる、と述べています。
挨拶でも、感謝な言葉でも、人をほめる言葉でもいいので、プラスのエネルギーに代わる言葉をどんどん発していくことで、
周りも変わっていき、周りがみんないつも幸せに包まれる、と提案しています。

私は言霊についてはかなりの信者なのですが、本書での紹介は、「霊」めいた難しい話ではなく、言葉を発することやそれがポジティブなものであることの大切さ、
そのパワーの強さを説き、プラスのエネルギーになる言葉をどんどん発していきましょう、と述べています。

◆最後に

このように、さまざまな例をあげながらも、一貫して、「好きだからしたい」「嫌いだから、やりたくない」それでいいのだ、ということと、
あくまでも自分らしく選んでいくものだ、ということが述べられた本です。
仕事でも趣味でもなんでも、がまんしてやりたくないことをやるより、好きなことをする。そのことにより、後悔しない、毎日を楽しむ、人生を楽しむ、に結び付けてゆくのだ、と。

私もそうですが、ともすれば考えがちな、「もう若くないから」や「世間の目が気になるから」や「自分にできるわけがないから」はすべて違う。
自分にはまだまだ時間がある。でも時間は無限ではない。という、筆者の言葉は、心に刻んでおきたい、と思いました。

本の最後は『もし「なぜ、あなたはそれをしているの?」と聞かれたらこう答えて。「好きだから・・・。」』と結んでいます。
実践するには私などは相当な時間をかけた訓練が必要そうですが、ぜひそういう生き方をしてみたいな、と感じたことでした。


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