なんだかやる気が起こらないし、やり始めてもすぐに後ろ向きな気持ちになって、続けられなくなる。
まわりの人はなんなく努力もできるし、継続力もある、それに比べて・・・。
「自分はなまけものだ」、と否定的になってしまい、自分のことが嫌になってしまっている人は多いと思います。
そういう人の、行動や考え方のヒントになる一冊の本をご紹介します。
ごあいさつが遅れました。こんにちは、みどるさなぎです!
そういう僕も、何かを始める気がなかなか起こらず、休みの日でさえも布団にくるまって悶々としていることが多くあります。
また、何かをしている間も、これを続けて何か得られるものがあるのか?こんなやり方では何にもならないんじゃないか?とかいろんな雑念が湧いてきます。
そうなると、気力が萎えてしまって、継続できなくなってしまいます。
若い頃はもっと何事も前向きで、ひたむきに行動できたよなあ、と老人の懐古趣味みたいになったりすることも・・・。
この本は、そんな我々にも、自己否定せず「なまけもの」であることを受け入れたうえで、物事に前向きに取り組める、そんなヒントを与えてくれます。
『なまけものののあなたがうまくいく57の法則』(本田直之)
ご紹介するのはこの本です。
「なまけものののあなたがうまくいく57の法則」
著者 : 本田 直之
大和書房
この本はこんな人におすすめ
- やらなきゃという意識は人一倍ある。
- 方法とか効率とかいろいろ考えてはいるが、なかなか始められない
- やっている途中にも、疑問が次々わいてきて、立ち止まってしまう。
- なんだか精神的にもしんどくて、ついダラダラしてしまう。
- このままでは何事も成し遂げないのではないか、と不安でたまらない
- 自分が嫌で、なんとかしたい。
著者の「本田直之」さん とは?
日本の実業家です。
少ない労力で大きな成果を上げるための経営戦略のことを「レバレッジマネジメント」と名付けて、多くの企業へのアドバイスを実施してきました。
東京とハワイに拠点を構え、その他にも日本の地域や、ヨーロッパ、アジアを転々と移動しながら、遊びと仕事の垣根を乗り越えて活躍しています。
最近は、時間や場所にも、常識にもしばられない理想的なライフスタイルを紹介する、ライブイベントなども開催。
また、身体を鍛えて、トライアスロンやアイアンマンレースにチャレンジしたり、サウナへの造詣が深かったり。
その他、ワインについては日本ソムリエ協会の認定を受けたソムリエとして、さらに、食のスペシャリストとしての発信などもしています。
このように、広い分野に対して、とても精力的に活動を続けている人です。
こんな本です・・・「なまけもの」への助言
- 始められない
- 続けられない
- だらだらしてしまう
著者自身が、そういう「なまけもの」である、という自覚のもと、それらをプラスに変えて、人生を好転させる方法を提唱しています。
本田直之さんのような人が、世間でいう「なまけもの」なのかどうかというと、なかなかしっくりこないですけど・・・・
自分を「なまけもの」と認識するところをスタートラインにして、それを生かした数々の工夫をこらすことで、前に進んでゆく、という考え方です。
そのスキルを、57項目にわたって紹介しています。
内容の一部を紹介(1)『「やればできる」はウソ』
「やればできる」と考えているなまけものは、自分の能力に過度な自身を持っているせいで、ほとんど工夫を考えません。
本文第1章より
ところが根がなまけものなので、正攻法ではほとんどうまくいきません。
「なにかをやる→失敗する→嫌な思いをして自己嫌悪になる・・・「はじめられない」堕落型のなまけものに・・・負のサイクル・・・
本文第1章より
ぎくっとします。
やれてないときに、「今はやっていないだけ。やればできる。」と、心の中で落としどころをつくる、ということはしばしばです。
やればできるのにやらない、自分はダメなやつ・・・と落ち込むことも多いので、良いことはないんですけど・・・。
自分がなまけものであることを最初に自覚することによって、正攻法ではすぐにギブアップしてしまうことをきちんと踏まえ、なんらかの工夫をするのが大事、と言っています。
最初に「なまけもの」という低めの点をつけることで、工夫しようという気も起きる。・・・・そして結果を出すたびに得点を加算して、工夫のクセをつけ、自己評価をどんどん高めていく。
本文第1章より
先ほどの「やればできる」タイプの負のサイクルとは対照的ですね。
「やればできる」思想を捨てて、全然違うスタートラインである「自分はなまけもの!だから・・・」から入っていく、ということが大事、というですね。
内容の一部を紹介(2)『自分に厳しくしない』
どんなに深刻ななまけものであってもそれを理由に自分を否定してはいけません。
本文第1章より
「どうせ自分は〇〇だから」・・・と自己否定してしまうと、すべてがそのひと言で終わってしまい、その場から一歩も動けなくなります。
本文第1章より
すなわち自己否定とは、思考停止のスイッチなのです。
なまけものであることを肯定的にとらえて利用する、というのが、この本のエッセンスです。
その中で、ふと自分のことを嫌になっても、そっちには進まず、工夫と技でもって、「なまけもの」のままで成功しよう、ということですね。
内容の一部を紹介(3)『自分のやり方を信じる』
せっかく軌道に乗り始めた新しい習慣を、わざわざ自分の手でとめてしまう人たちがいます。
本文第1章より
つい「もっと効率的な方法があるんじゃないか」と考えることもあるのですが、結局これは迷いと停滞をもたらすだけで、なにもいいことがありません。
本文第1章より
まさに僕そのものです。
せっかく、ようやく重い腰が上がってやり始めても、しばらくすると迷いがでてきて気が気じゃなくなり、どんどんペースが落ちていく・・・・。
神社のおみくじでもよく、「雑念が多すぎる。目の前のことに打ち込め」と叱られます・・・。
次の言葉を信じて、迷いそうになったら振り払わないといけませんね。
少々効率が悪かろうと、続けていれば必ず結果は出ます。上達していきます。そしてなにより「継続」の習慣が身につきます。
本文第1章より
その他にも、「なまけもの」へのたくさんの提言
57の法則(提案)の中では、次のようなものもあります。
- 旅行先で日常を振り返ることで、「家でだらだらしていなくてよかった」という刷り込みをする
- スイッチをいれるために、家でやるのではなく外に出る。決まったジャンルの音楽をかけてそのモードのスイッチを入れる。
- 目に見える締め切りを自分で設定することで、時間の強制力を利用する。それを人とシェアする。
- ひとりでコツコツやろうとせず、強制力のある組織に身を置くことで、組織の力を借りる。
「強制力」については、面白い記述もあります。
強制力の代表格といえばペナルティ(罰則)。しかし、自分へのペナルティを設定しても、うまくはいかない、と言っています。
『そもそも、自分に課したノルマや行動をすら守れない人が、自分で課したペナルティなど実行するはずがありません。』と。
なるほど。説得力ありますね。
まとめ なまけものがうまくいくための提言の本
僕は「自分はなまけものだ」と自己嫌悪になることはあっても、それを思考のスタートラインにすることはありませんでした。
どうやらこの本はそういう人のために書かれているみたいです。
後悔したり、自分を責めたりするのではなく、自分の特性を知り、うまく行動に結び付けていけるようにしたいものです。
この本は、「なまけもの」に自覚を促し、思考や行動のヒントを与えてくれる、興味深い本でした。
では、またっ!
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