三重県の志摩地方で、鳥羽と賢島を海沿いに結ぶ「パールロード」という絶景の道。
この道沿いの、山の高い位置に「鳥羽展望台」という絶景スポットがあります。
「天気のいい日は富士山もみえます」との触れこみですが、「ホンマか?」とずっと疑っていました。
しかし! 本当に見えました! 富士山がっ!
ごあいさつが遅れました。こんにちは、みどるさなぎです!
関西人(ここでは三重県民も含めておきましょう)は、富士山がみえると大騒ぎをします。
東京や神奈川では割と富士山が見えるスポットはありますが、見て騒いでいるのは、たいがい関西人です。(ホント?)
新幹線に乗ってても、静岡で騒いでいるのは関西人ばかりです(偏見?)。
そんな関西にあって、富士山が見える貴重なスポット「鳥羽展望台」をご紹介します!
鳥羽展望台の立地、アクセス:パールロード
紀伊半島の形を正確に描ける人はなかなかいないと思います。
なんとなく、大阪と名古屋を結ぶ直線から下方向に、袋状の形におろした感じかな?ぐらいではないでしょうか。
実は、そのような形の紀伊半島に対して、根元に一部、東側に突き出た箇所があります。
それが志摩半島です。
志摩半島には、日本有数の規模を誇る「鳥羽水族館」や、日本の真珠産業の歴史や今を伝える「御木本真珠島」の鳥羽市があります。
また、先端には、2016年の伊勢志摩サミットのメイン会場となった、風光明媚な観光地、志摩市があります。
それら鳥羽市と志摩市を、直線ではなく、わざわざリアス式の海岸沿いに遠回りして、美しい風景を見ながら走る、全長23.8kmのドライブウェイが「パールロード」です。
2002年には日本自動車工業会の「日本の道50選」に選ばれたこともあります。
かつては有料道路でしたが、開通から30年経った2006年7月からは、完全無料化されています。
鳥羽展望台はそのパールロードの中ほどのところにあります。
標高165mと、高度としてはそれほど高いわけではありませんが、目の前一面に広大な海が広がっているので、高所からの眺望のように見えます。
車だと、鳥羽の中心地(駅前付近)から30分ぐらいで到着します。
ただし、結構曲がりくねった道(峠道みたいな感じ)なので、運転にご注意を。
車以外のアクセスはないのですが、土日にはコミュニティバスが一日に2本だけ走っているようです。
海岸沿いの集落や道路沿いの施設を回るので、片道50分ぐらいかかるみたいですね
自分の運転だと、途中の海産物屋や眺望スポットにも途中停車できるので、より楽しめると思います。
冬場に訪れると、途中のパールロード沿いには、何件もの牡蠣小屋があり、モクモクと煙を出しながら、家族連れや団体が、楽しそうに焼き牡蠣を楽しんでいるのが見れますよ。
定額を払えば焼き牡蠣食べ放題、というのが多く、牡蠣が好きな方にはおすすめです。
鳥羽展望台とはこんなところ
下の写真は、GoogleMapの鳥羽展望台の航空写真です。
お土産コーナーや食事処、多目的トイレを兼ね備えた展望台の建物に隣接して、250台分の広大な駐車場があります。
ヘリポートは、近隣の集落に急病人が出た時などへの備えだそうです。
そういえば以前、ゴールデンウィークにここに来たとき、ヘリポートの広い平面を利用して、地元の人が、海藻のヒジキを広げて天日に当ててたのを見て、驚いたのを思い出しました・・・・。
航空写真ではすぐ横をパールロードが走っているように見えますが、実は高低差があって、パールロードからは導入路を介して、けっこう上がってきたところに、展望台があります。
航空写真をズームアウトすると、導入路の様子がつかめますよ。
ところでこの導入路は、展望台の開いている時間帯以外は閉鎖されるので、注意が必要です。
季節によって営業時間が違ったり、新型コロナの影響で時短営業していたり、もあるので、事前に調べていくのがよさそうです。
ちなみに、2023年1月は、平日は9:30~16:00、土日は9:00~17:00の営業でした。
日の出や夜景が見たいと思っても、閉まってるということね。
お正月の初日の出を見るための早朝営業は、特別にやっているみたい。事前に調べてお出かけください。
鳥羽展望台と富士山との位置関係
鳥羽展望台の正面に広がるのは太平洋。
左に首をふってゆくと、そのあたりは、「遠州灘」と呼ばれる海域です。
遠州灘の向こう側、浜名湖・浜松市を超えたはるか先に富士山を望む、という構図です。
直線距離では195kmほどになります。
展望台から見た景色 海と山の絶景
お天気のいい日に見る、展望台からの景色は、最高です。
下の写真は2021年12月13日の正午頃の景色です。
レストランなどが入る建物を出て、駐車場に面した、展望スペースから右手(南方向)を写しました。
どこかからパクってきたかのような、きれいな画像ですが、本当に、普通にスマホで撮影したものです。
きれいな青い空、白い雲、日の光、それに照らされた海面、山の緑と、わずかに残る紅葉・・・。
最高です。
モニュメントとして、「鳥羽一郎・山川豊歌碑」(兄弟酒)というのもありました。
日に照らされて美しいです。
富士山、見えた!
さて、いよいよ本題の、「富士山は本当にみえるかどうか」です。
展望スペースから左手方向(東南東)を望むと・・・
見えた! 見えた!
はるか彼方に、空の薄い水色と、海の濃い水色との間に、白く冠雪した富士山の姿が確かに見えました。
え?どれ?と思われるかもしれませんので、アップしてみましょう。
ね?確かに富士山でしょ?(かえってわかりづらい?すみません)
写真には写っていませんが、この景色のさらに左の方には、冠雪した日本アルプスの山々も見えました。
紀伊半島から富士山が見える気候条件
実は、この鳥羽展望台に来たのは、これでもう5~6回目ぐらいになると思うのですが、いままで富士山が見えたことはありません。
夏場などはだいたいダメで、そもそも、仮に見えていても、冠雪していない富士山は、遠目にみると、富士山なんだか普通の山なんだか、そもそも山なのかそれとも何かの影なのかも、全然わかりません。
一番いいのは、寒々とした冬場の早朝みたいです。
しかし、鳥羽展望台は早朝は開いていませんので、冬場の、空気の澄んだ、ちょっと風が強く吹く日、あたりを狙ってくるのがいいと思います。
雨があがったあとのスカッと晴れた日、なんかもいいです。
そういう日は、地上の塵や、水蒸気によるカスミなんかも、風が吹き飛ばしてくれるので、遠くまでくっきりみえます。
今回、富士山が見えたのは2021年の12月13日の正午頃。
東海地方では、前日の夕方は曇りで、ところによって少しの雨が降り、13日には天気が回復、というコンディションでした。
展望台のお土産コーナー+お食事スポット「海女のテラス」
景色を堪能したところで、冷え切った体を温めたいと思います。
実は、このあたりは平野とは違って普段からとても風の強いところで、平地で少しの風がある程度の日には、ここでは暴風が吹き荒れる、ということが割とあります。
この日も、車のドアを開けるとき、慎重に押さえないと、「バーン」って持って行かれそうな強風でした。
冬場は十分に温かい恰好でお出かけくださいね。
展望台には、お食事スポットがあります。
かつては、「ヴィスタ・マーレ」という、ちょっと良い食事を、抜群の景色を見ながら楽しめるレストランと、気軽な軽食が楽しめる「はねやすめ」というイートインがありました。
しかし、新型コロナの影響で維持が厳しくなり、2020年にメニューの一部を減らした上で、「はねやすめ」に統合、さらに2022年12月29日に、「海女のテラス」というイートインにリニューアルされました。
「海女(あま)のテラス」とは、伊勢神宮のご祭神「天照(あまてらす)大御神」をなぞったんですね。
過去の施設からは、だいぶ縮小されてしまって寂しいですが、しかたありません。
お食事のメニューはこんな感じです。
少々高いので、奮発するか、伊勢うどんにおさえておくか、悩ましいところです。
海女のテラスは、食事コーナーとお土産コーナーが一体になっているので、海鮮モノやお菓子など、お土産を買うこともできます。
鳥羽展望台周辺のお遊びスポット
このように、すてきな鳥羽展望台ですが、県外からわざわざ、ここだけのために来訪するのは、なかなかハードルが高いもの。
でも、鳥羽や志摩はもともとが大人気の観光地ですので、いろんなお遊びスポットをめぐるルートの中に、この「鳥羽展望台」を組み入れるのがおすすめです。
一日ではまわりきれませんが、楽しいスポットを挙げておきます。
一泊ぐらいの旅行として、企画してはいかがでしょうか?
伊勢~志摩にかけてのおすすめスポット(移動の道順)
- 伊勢神宮(外宮・内宮)
- おかげ横丁でお食事
- 猿田彦神社(みちひらきの神様・パワースポット)
- 鳥羽水族館(魚・イルカ・ジュゴン)
- 御木本真珠島(おみやげも真珠?)
- 海の駅「黒潮」(海鮮丼)
- 海の博物館(漁村と海女さんの文化)
- 鳥羽展望台
- ホテル志摩スペイン村「ひまわりの湯」
- 志摩スペイン村(穴場のテーマパーク)
三重の観光地を回るには、やはり、車が一番です。
絶景の観光地は公共交通機関のアクセスから離れているし、ちょっと立ち止まって新鮮な魚介に舌鼓!というのも、自分の運転できままに動いてこその醍醐味です。
伊勢(宇治山田)や鳥羽、賢島にはレンタカーショップもあるので、遠方からの方はレンタカーでの観光をぜひともおすすめします。
まとめ 鳥羽展望台から富士山は見えた!
関西人が大騒ぎする(偏見)富士山は、東へ旅行しないとみれないもの、というのが一般的。
しかし、なんと、紀伊半島の鳥羽からみることができました。
いつも見ることができるわけではないので、日を選んで出かけ、見ることができたらラッキー、というものですが、それだけに見えた時の感動はひとしおです。
そんな日の景色は、海も空も、緑も最高に美しいし、富士山だけでなく、日本アルプスの遠景も絶好です。
ちょっと、営業時間が短いとか、行く道中がヘンピだとか、ありますが、それらはご愛嬌。
他の観光スポットや、絶品の海の幸を堪能するのと組み合わせて、ぜひお出かけになってはいかがでしょうか。
感動することうけあいです。
おまけ 帰りに二見もおすすめ
鳥羽からの帰りは、伊勢へ向かう際に少し回り道をして、二見に立ち寄るのもおすすめです。
夫婦岩で有名な二見興玉神社や、伊勢シーパラダイスが人気です。
また、少しマニアックではありますが、明治時代の建造物「賓日館」という、素敵な観光スポットもあります。
もしも、マイカーやレンタカーでの旅行でしたら、ぜひいかがでしょう?
では、またっ!
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